



大昔に、とある小説で初めて「ロココ」なるものを知って以来、ずっと興味を惹かれながらもこの様式の建築を目にする機会があまりなかったのですが、ポツダムのサンスーシ宮殿は、美術や文学、音楽を愛好したという城主フリードリヒ二世の頭の中のお花畑をそのまま再現したような内装で(良い意味です)、この様式の精神的なレベルでのエッセンスに初めて触れることができたように感じました。
フリードリヒ二世にとって宮殿は、度重なる戦争をはじめとする苛烈な現実からの休息の場であったのだと説明がありましたが、理想を追究したこのユートピアに心身を浸す時間があったからこそ、軍事や政治の手腕も大いに発揮できたのかしらと想像してしまいます。
自然に対する深い愛は装飾にふんだんに織り込まれていて、壁や天井の隙間を埋め尽くすように這う葡萄の蔦や、シャンデリアの周りに張り巡らされた金の蜘蛛の巣の装飾も、目に愉しかったです。
同じくサンスーシ公園のオランジュリー宮の外観はなんだかリゾートホテルみたいで、新宮殿には海の洞窟風の広間があり、ディズニーシーのマーメイドラグーンかなと思いました。
