人形たちの魂

人形たちは、魂を水晶の函に仕舞っていた。体はこの世に置きながら、心は違う世界に逃がして、自分を守っている、そんな眼をしていた。

このひとも人形を欲望の客体だと思っているのか。
私が人形になるのは、私の魂を決してあなたに触れさせないためなのに。
人形は、触れてもいいよとは決して言わない。
私はあなたの欲望を是認しない。

川野芽生『かわいいピンクの竜になる』左右社、62, 63-64頁。

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