









ミラノから電車で北西へ1時間半ほど、アンジェーラというロンバルディア州の街にある人形博物館を訪ねた。
小規模な施設かと思っていたけれど、足を踏み入れてみたら、12部屋にわかれた広い展示空間、18世紀から現代まで時系列に並べられた人形たち、関連する小物、児童書にゲーム、それから特に人形の素材に焦点を当てた詳細な解説と、極めて充実していて専門性の高い人形博物館だった。(展示作品の1点ずつのキャプションがなかったのはちょっと残念だったけれど)
1988年、Bona Borromeo Arese王女の人形のコレクションをもとに開館し、世界各地からの寄贈を受けて拡大を続け、2002年にはオートマタのセクションもオープンした。コレクションの主体は西欧の人形であるが、少しだけ離れた厩舎にある世界の人形というセクションには、アフリカや南米、アジアの人形が並び、収集家であるSergio Nozza Bielli氏の寄贈による日本の人形も数多く展示されていた。
美術館はマッジョーレ湖のほとり、中世に建てられた城塞の内部に位置する。展示を観た後に登った塔から眺める静謐な湖と、夏の光の注ぐ庭園の美しさが目に灼きついた。
展示室は人も少なくほぼほぼ独り占めの状態であったけれど、ここを訪れていた人たちのほとんどは、湖畔への観光の一環として城塞を見に来る人たちであったように思われる。わたし自身も教えてもらうことがなければきっと見逃してしまっていたはずで、この場所を知り、訪れる機会を得られたことを心から嬉しく、そして有り難く思う。










